「何かを流す路」として作られるマイクロ流路は、半導体などに使用されています。ナノメートルからミリメートルサイズで、主に板材などの平面状に高精度微細加工され、広い用途で利用されています。このページでは流路の加工方法や事例を紹介します。
マイクロ流路は、土台となる底面と流路を覆う蓋の3層構造から成り立っています。必要な深さに応じて素材を選定し、素材や生産数に合わせた方法で加工。加工方法には、プレスやレーザー、エッチング加工などがあります。
エッチング加工では、多孔やスリットなど自由自在に形状を作ることができます。エッチングで作った流路を複数枚積層して接合することで立体構造にすることも可能。ひずみや歪みが発生しにくいので、正確な流路が作れます。
また、貫通エッチングとハーフエッチングを組み合わせて流路を作ることで、より自由度の高い流路設計が可能です。ハーフエッチングで溝加工を施し、貫通エッチングで部分的に導通穴の開いた流路形状を作るなど、組み合わせることで仕様の幅が広がります。
ハーフエッチングは、貫通させずに任意の深さまでの掘り込みを作るエッチング加工です。ピンポイントで厚さを変えるだけでなく、半田ボリュームが必要な部分を増厚したり、段差エッジを軽減したりと、その技術の幅も広く、流路形成にも適切な加工です。
刻印(レタリング)やQRコードなどを入れる事も可能。また、他の機械加工と組み合わせて流路を作成するなど、他の加工方法との相性もいいです。
高精度を重視して流路を求めるなら、バリや歪みが発生しにくく、貫通エッチングとハーフエッチングと組み合わせることで複雑な加工も容易に再現できるエッチング加工がおすすめです。
なお、このサイトではエッチング加工会社選びを特集しています。 流路の試作をどこに依頼するか検討中の方はぜひチェックしてください。
依頼するべきエッチング加工会社がすぐわかる!
エッチング加工会社3選
ハーフエッチングで溝を掘り、3枚の薄板を熱圧着(拡散接合)で接合。流路構造を内蔵させた立体構造です。その厚さは1.3mmとなっています。
エッチング加工では、フォトリソグラフィでマスキングした後、ケミカルエッチングで科学的に腐食・加工。ハーフエッチングだけでなく、エッチング加工で部品を積層させ、立体的な流路を作ること可能です。
マイクロ流路には、直線流路やチャンバー付き流路、ドロプレット生成器、微細加工付き流路など様々な形状があります。加工方法もプレスやレーザーなどいろいろとありますが、短期間で自由度の高い流路を作るならエッチング加工がおすすめです。積層技術との組み合わせで立体的な構造も容易です。
このサイトでは厳選したエッチング加工メーカーを紹介しているのでぜひ参考にしてください。
※選定基準…Googleにて「エッチング加工」と検索した際に表示されるエッチング加工会社27社の中から、ISO9001を取得している国内生産会社をそれぞれ以下の基準で選出しています(2022年2月3日調査時点)。
・まず相談するべきエッチング加工会社…1個から制作可能で、図面の設計~複合加工まで対応している会社
・大量生産対応のエッチング加工会社…大量生産可能で生産拠点が最も多い会社(5拠点)
・特殊素材対応のエッチング加工会社…最も対応している素材の種類数が多い会社(21種類)