エッチング加工では、エッチング液などの薬品による化学反応で不要部分を腐食させて除去し、被加工物を溶解加工します。極小極薄や複雑形状といった超精密加工を得意としており、その活用範囲は広いです。
図面を元にCADデータを作成し、レーザプロッターでフィルム感材やガラス乾板に描画パターンを写して原版をつくります。原版作成は、製品の寸法や品質を左右するとても重要な作業。チェック後、露光工程に入ります。
脱脂洗浄処理で金属板材料表面に付着している油や汚れを除去し、フォトレジストとの密着をよくします。処理方法は金属材料によって異なり、後の工程に合わせて選びます。
洗浄が不完全に終わると、この後のフォトレジストの密着強度や品質・仕上がり影響があるので、慎重におこなわれます。
前処理工程で整面・脱脂された金属板の両面に、フォトレジストを塗布。マスクパターンで同時に露光しフォトレジストに転写させます。
フォトレジストは加工材料表面を保護する役割があり、ゴミやホコリを避けるため、露光作業はすべてクリーンルームでおこないます。
現像工程で不要な部分のフォトレジストを除去し、金属を露出させます。
エッチングマシーンでエッチング液をスプレーし、露出した部分の金属を腐食・溶解除去します。この際、エッチング液の自動制御が可能なエッチングマシーンでおこない、図面の通りに加工していきます。
エッチング加工後、フォトレジストによるマスキングを除去したら、純水で洗浄・乾燥させて検査工程に入ります。検査では、寸法検査や外観検査で品質管理を徹底します。
複雑・微細な形状への対応力が高い事からも、半導体など多くの電子部品や精密部品で欠かせないエッチング技術。ここでは図面ありきで紹介しましたが、エッチング加工会社の中には図面制作から対応してくれるところもあります。
このサイトでは図面がない方におすすめのエッチング加工会社も紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
※選定基準…Googleにて「エッチング加工」と検索した際に表示されるエッチング加工会社27社の中から、ISO9001を取得している国内生産会社をそれぞれ以下の基準で選出しています(2022年2月3日調査時点)。
・まず相談するべきエッチング加工会社…1個から制作可能で、図面の設計~複合加工まで対応している会社
・大量生産対応のエッチング加工会社…大量生産可能で生産拠点が最も多い会社(5拠点)
・特殊素材対応のエッチング加工会社…最も対応している素材の種類数が多い会社(21種類)