エッチング加工の対象となる素材には、ITOがあります。Indium Tin Oxideの頭文字を取りITOと呼ばれている素材です。ここではITOがどのような特徴を持つ素材か、どのような用途で活用されているか、加工の事例などを紹介します。
ITOは、酸化インジウムにスズを添加した化合物で、酸化インジウムスズのことを言います。高い透明度をもちながら、電気を通すことができるため、電子で表示を制御する液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの電極として活用されている物質です。その光透過率は約90%。表示部に使用されることが多いため、その加工には、外観や機能に高い品質が求められます。硬く脆い性質を持っているため、柔軟な加工には向いていません。デリケートな素材のため、適切なコントロールが必要です。
ITOは、結晶化した無機材料であり、「導電性」と「透明度」を併せ持つことに大きな特徴があります。抵抗率は3×10-6Ωm 程度となっており、銅より高抵抗な電動素材です。全光線透過率は90%以上と透明度の高さが際立ちます。エッチングにおいては、ガラスや樹脂フィルムの表面に形成した薄膜をパターニングするのが一般的です。
硬く繊細な素材のため、曲面や折り曲げるデバイスへは適用できません。しかし、透明性を活かして、ディスプレイパネルやウィンドウガラス上に形成する配線材料として非常に優れた素材です。
主に機器の表示部分に使用されるため、クリアな視認性を確保するため、高い品質が求められます。加工の際は、デリケートな素材をコントロールする技術が不可欠です。
フィルム上のCuとITOを1プロセスでパターニングしました。パターン間の位置を高い精度で制御しています。センサーやヒーターなどの機能パターンはITOで形成し、引き出し配線をCuでパターニングしています。
抵抗膜式/静電容量式タッチパネル用、TN/STN LCD用などの各種センサーの用途に加工しています。抵抗抗仕様や高透過仕様にも対応している薄膜導電膜付ガラス基板です。
従来、剥離用の薬液を使用してあらかじめ用意していたパターニング用マスクをウェットエッチング加工していましたが、レーザーマーカーにすることで、薬液不要でランニングコストをかけない加工が可能になりました。多様なパターニングにもデータ上のレイアウト作成で対応できます。
ITOは、Indium Tin Oxideの略。酸化インジウムスズのことです。「導電性」と「透明度」の特徴があるため、タッチパネルやディスプレイ画面に利用されています。高い品質が求められる一方、硬く脆い性質があるので、加工には高い技術が必要です。
※選定基準…Googleにて「エッチング加工」と検索した際に表示されるエッチング加工会社27社の中から、ISO9001を取得している国内生産会社をそれぞれ以下の基準で選出しています(2022年2月3日調査時点)。
・まず相談するべきエッチング加工会社…1個から制作可能で、図面の設計~複合加工まで対応している会社
・大量生産対応のエッチング加工会社…大量生産可能で生産拠点が最も多い会社(5拠点)
・特殊素材対応のエッチング加工会社…最も対応している素材の種類数が多い会社(21種類)